おたふくかぜ(ムンプス)
おたふくかぜとは、耳の下の耳下腺が腫れていたくなる病気です。
両方の耳下腺が腫れると、まるでおたふくのお面のようになることからこの名前で呼ばれていますが、正確には「流行性耳下腺炎」と呼びます。
どんな症状がありますか?
片方もしくは両方の耳下腺が腫れあがり、痛みが現れます。
また発熱を伴うこともあります。
熱は2~4日ほどで治まりますが、耳下腺の腫れは1週間ほど続きます。難聴や髄膜炎、膵炎、精巣炎などの合併症が起こることがあります。
原因は?
おたふくかぜは、ムンプスウイルスに感染することで発症します。
ウイルスは咳やくしゃみなどによる飛沫感染や触ることによる接触感染をし、感染してから症状が出るまで2、3週間ほどかかります。
診断や治療は?
耳の下が腫れるのはおたふくかぜだけではありません。
診察で腫れている部分がわかりにくい場合など、つるこどもクリニックでは頚部のエコーを積極的に使用しています。エコーにより、腫れている部分が耳下腺なのか、リンパ節なのかなどの判断が正確にできます。
耳下腺が腫れていても反復性耳下腺炎という別の病気もありますが、エコーで区別できる場合が多いです。
ムンプスウイルスに効く薬は、残念ながらありません。抗菌薬(抗生剤)は効果がありません。腫れによる痛みを抑えるお薬などの処方を行います。
お家で注意すること
腫れが出ていることによって食事がしにくくなっていますので、以下のようなことに気を付けましょう。
すっぱいものを控える(オレンジジュースや柑橘系の果物など)
唾液がたくさんでることで痛みが出ますので、避けてあげるようにしましょう。
食事はあまりかまずに食べられるものを
口を動かすことで痛みが生じますので、やわらかい食べ物をとるようにしてください。(アイスクリームやゼリー、ヨーグルトなど)
予防について
おたふくかぜには予防接種があります。おたふくかぜにかかってしまう可能性や合併症になる可能性を大幅にへらすことができます。
定期接種ではなく任意接種で有料ですが、松戸市・市川市在住の方は市の助成がありますので自己負担が少なく接種できます。詳しくは各自治体のホームページをご確認ください。